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zoom RSS 中国の医療事情

<<   作成日時 : 2006/01/28 23:15   >>

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今回は中国医療の現状に関して書きます。
とある事情で調べ物をして居ましたので、備忘録の様なモノになっています。
興味の無い方は適当にスルーして下さい。


◆ 中国の病院形態に関して

・ 中国の病院は基本的には国営。
・ 総合病院の他にも小児科、耳鼻科、産婦人科、歯科、精神科、結核などの専門病院もある。
・ 日本と大きく違うのは、日本ではよく見かける個人の開業医はまだまだ少ない。

◆ 中国の一般病院での診察の受け方


・ 中国の一般病院での外来では、その都度の精算が求められる。
・ 一般外来では先ず受付で問診料を払います、上海では10元くらい。次に医師の診察(問診)を受け、例えば点滴が必要な場合は処方箋を持って会計で精算し、その後薬局で点滴液をもらい点滴室に行って点滴を受ける。又、レントゲンを撮るときも処方箋を持って会計で先に料金を払ってレントゲン室に行き、レントゲン撮影を受けるらしい。
日本のように全ての診察、検査が終わってから精算するのとは違っている。
従って、何度も何度も並ばなければならず混雑している病院では一日がかりの仕事に
なってしまうみたい。

最近都市部で増えているのが、外国人や中国の富裕層向けの特別(特需)外来。
ここでは、患者数が少ないため比較的早く治療を終えることが出来るらしい。


◆ 中国の医療水準

中国の病院は医療水準の高い順に

3級甲等
3級乙等
3級丙等
2級甲等
2級乙等
2級丙等
1級甲等
1級乙等
1級丙等

その他

と分かれています。

3級は、市の衛生局や国の衛生部(日本の厚生労働省にあたります)直轄で、一定の医療基準を満たすもの
2級は市の下にある区の管轄
1級は街や居住地で管轄する病院

2級以上の病院は原則として24時間体制で運営されており、管理者レベルの当直者が一名、また診察科目毎に(緊急性を要する科に限られます)当直の医師が待機しています。

但し、医者のレベルもある程度等級分けされてるが、これまたピンキリなのが実情。
ちなみに、初級医師、中級医師、副高級医師、正高級医師などいろいろなレベル
がある。

参考:ウェルビー株式会社
http://www.wellbemedic.com/



ここからは中国医療の現状を政策の面から

国民の48.9%は、経済上の理由で、治療を受けられない。

高額な原因
1)全国民を対象とする医療保険制度が無い
2)上記の帰結による高額な薬代
3)医師への謝礼
4)有名医師の診察券のヤミ高額販売
など

 中国政府の調査によると、農村部では、診察を受けるべき人の37%、入院治療すべき患者の65%(1993年は58%)は、高額の医療費に悩まされ、病院で診察を受けていないという。

 中国本土のネットサイトで、「医療制度改革が進むにつれ、百姓はますます治療を受けられなくなる」という批判の声が掲載された。

 現在、中国の医療資源の8割は都会に集中しており、そのうち3割は大型病院。
基礎医療機構、とくに農村部の病院は縮小される一方。

 中国の県以下の町村では、公共保健機構の3分の1は正常に運営されているが、残り3分の2は、機能していないか、または廃院の危機に瀕しているという。


中国一般民衆の、医療衛生制度問題に対する怒りは今に始まったことではない。
彼らの怒りは主として次の2点、

1)治療を受けるのが難しい
2)治療費が高いこと


 1)の原因は、現在の資源配分が非合理的であることによる。
中国における医療衛生構造は逆ピラミッド型になっている。
 ハイテク、優秀な医療スタッフは、基本的に都市部の大病院に集中する一方、農村、都市コミュニティにおいては合格レベルといえるスタッフが不足しており、一部の都市の中・小規模の病院においてさえ、レベルの高い医者は不足している。
農村や地方の都市コミュニティで医者、薬に事欠くという局面が形成されている。
一般の民衆は病気に罹っても、近所で有効な診療を受けることは難しく、遠く離れた大病院へ行かなければならない。

 2)の原因は、間違った医療改革の指導、及び医療衛生に携わるスタッフに道
徳心が欠如
していることである。中国の医療改革は経済改革の市場化に倣って行われ、病院は他の企業のような、営利機関に成り下がってしまった。
また、社会全体の道徳通念も失われているという背景のもと、多くの医療スタッフは死にかかっている者を救い、負傷者を世話するという神聖な職責よりも、自らの収入を増やすことを優先としている。
この二つの要素が直接的に医療費の上昇をもたらしている。中国衛生部が2004年末に発表した調査によると、過去5年間、都市住民、農村住民の年間平均収入はそれぞれ8・9%、2・4%増加したが、医療支出はそれぞれ13・5%、11・8%の増加であった。

医療費が高騰する一方、中国には全国民を対象とする医療保険制度が存在していない
2003年に実施された第3次衛生サービス調査の結果によると、城鎮(都市、農村部の町。非農業人口の居住区。)人口の45%、農村人口の79%には何の医療保障もなく、基本的に自費で病気の治療を行っている。こうした状況のもと、病気に罹った民衆は、生活、心理、経済の三つの負担を抱えることになる。一般民衆の多くは、高医療費を支出するために他の生活支出を切り下げるか、病院に門前払いされるかのどちらかである。中国政府によるもう一つの調査によると、中国においては診療を受けるべき人の50%、入院すべき人の30%が、経済的な要因で治療を放棄せざるを得ないという。


政府自身も医療改革の失敗を認めている

中国国務院研究センターはこのほど、中国の医療改革は基本的に成功していないと発表。医療機関は一方的に医療費を上げるのに対して、医療の質、及び負うべき責任に関しては向上していないのが現状だ。

 中国衛生部の資料によれば、2002年と比較した場合、2003年に衛生部門付属病院へ治療を受けた人数は前年度に比べ、4.7%減少したにも拘らず、病院の平均収入は69.9%増加した。

 その内、医療収入の増加は総収入の49.8%を占め、医薬品は総収入の38.7%を占めているという。


◆ 拡大する都市間の医療水準

 地域別の医療制度自体が地域格差を生じさせており,医療水準の地域格差はやや拡大する傾向をみせている。そして,高所得の都市ほど医療支出の対所得割合が低くなっており,地域間の所得水準の違いによる医療アクセシビリティの格差は改革前よりも広がっていることが指摘できる。

中国は2001年に高齢化国の一員となった。
その高齢化の進展速度は日本に匹敵するものと予測され、2050年には高齢化率がピークの26.1%に達するとみられている。

医療費は現役世代よりも退職者世代の方が3-4倍高い構造になっているので、高齢化の進展とともに医療保険支出が増加することが予想される。

また、都市部における退職者世代の疾病構造をみると、死亡人数に占める三大成人病の人口割合は63.4%(悪性腫瘍24.4%,脳血管病21.3%,心臓病17.7%)に達しており、すでに先進国とあまり変わらない。

参考:社会保障研究者 李為民
「東アジアの福祉システム構築」
http://project.iss.u-tokyo.ac.jp/suehiro/d-paper/pdf/mokuji.pdf


◆ 進まない病院の民営化

中国では現在、郵政や鉄道、学校などさまざまな分野で「民営化」が急速なスピードで進行しており、政府が関与する領域が狭まっている。医療分野でも、一部の病院はすでに民営に姿を変えた。しかし、強力な巻き返しもあり、医療改革は事実上進展をみせていない。

 「病院民営化」の口火を切ったのは、国務院法制準備室の宋瑞霖・副司長だ。
宋・副司長は2004年7月に、「国の資金は、公立病院から徐々に撤退する」と発言。さらに江蘇(こうそ)省・宿遷(しゅくせん)市では7つの公立病院のうち4つが民間の手に渡った。

 こうした流れに反撃したのが、衛生部政策法規司の劉新明・司長。2004年12月に「市場化は医療改革の重点にはならない」と反対の姿勢を示した。さらに劉・司長は2005年6月に開かれた「病院及び製薬企業幹部によるサミット」で「問題を解決するには政府の関与を弱めないことだ」などと発言した。

 7月29日付の中国青年報では、国務院発展研究センターの葛延風・副部長が「中国の医療改革は基本的には失敗した」と述べている。

 慎重派の根拠は明快だ。「貧しくて病院にいきたくても無理な人がたくさんいる」「民営化したら公平な医療という原則が崩れる」「医療は公共性が高いので、政府の関与が不可欠だ」という論理である。

 また、6月20日付の人民日報の記事には、「私有化の熱狂が沸き起こる中、公共性は無情にも無視されてきた」「市場化というスローガンは表向き立派に見えるが、行き過ぎた利益至上主義」と強い非難の言葉が続く。

 医療をめぐる「市場化」「私有化」の論争には、改革派と慎重派の激しい綱引きが見え隠れする。経済とも深くかかわると同時に、公共性というテーマに直結するだけに、医療改革はなかなか順調には進んで居ない模様。
 
 
◆ 進む医療の高騰

 米国、日本に続く世界第3位の医療市場である中国は、今後3年で年間成長率10%以上で推移、06年の市場規模は17億ドルになると予測されている。この勢いで拡大を続ければ、5−8年以内に日本を抜いて世界第2位の市場となる。
23日付で中国新聞社が伝えた。

  現在、世界の医療市場の主流であるミドルエンド製品とエコノミー製品は、中国市場で75%を占めている。中国市場で同類製品は世界市場の約2倍となる年率15%の成長速度で拡大。

  中国政府は、社会の公共医療と健康水準の向上に向けて、衛生事業に注力している。政府による医療設備に対する年間投資は13%の成長速度を維持しており、医療市場の拡大を後押ししている。

参考:中国情報局ニュース
http://news.searchina.ne.jp/


中国では薬だけでなく、多くの商品について、中国製より欧米や日本の製品のほうが消費者に好まれる傾向がある。国産の医薬品の中には「ニセモノ」として摘発されるものがときどきあることも、国内ブランドのイメージダウンにつながっており、人々は、欧米製の薬は高いがよく効く、という印象を持っている。
病院側は、赤字補填の為に高い輸入薬を使い薬価で稼ぐのは常套手段になっている模様。
結果的に高い薬代に患者は悩まされているという。





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